巻き爪と陥入爪は似ているようで異なった爪の状態です。「巻いているだけ」か「肉に刺さっているか」の違いです。
巻き爪(まきづめ)
爪の「形」の異常です。
- 状態: 爪の両端が、内側に向かって「の」の字や「C」の字に丸まっていく状態。
- 見た目: 爪が筒状に巻いています。
- 痛み: 巻いた爪が下の皮膚を挟み込むと痛みますが、炎症(膿や腫れ)がひどくない段階も多いです。
- 原因: 加齢、合わない靴、または「歩かないこと(地面からの圧力が足りない)」によるものが多いです。
陥入爪(かんにゅうそう)
爪の「刺さり」の異常です。
- 状態: 爪の角や端が、周囲の皮膚(側爪廓)にグサッと「食い込んでいる」状態。
- 見た目: 爪自体はそれほど巻いていなくても、深爪などが原因で角が皮膚に埋まっています。
- 痛み: 激痛を伴うことが多いです。 異物反応で炎症が起き、赤く腫れたり、膿(感染)が出たり、肉芽(盛り上がった組織)ができたりします。
- 原因: 「深爪」が最大の原因です。 短く切りすぎた爪の角が、伸びる際にトゲのように刺さります。

当院では、患者様の爪の状態や生活スタイルに応じて、外科的治療と矯正治療を組み合わせた総合的な巻き爪・陥入爪治療を行っています。
1. 治療の基本的な選択肢
巻き爪の治療は、主に以下の2つの方法から、炎症や変形の程度を診察した上で最適なものを選択します。
| 治療法 | 特徴と適応 | 保険適用 |
| 外科的治療(手術) 鬼塚法 児島Ⅰ法 児島Ⅱ法 爪母温存爪甲側縁楔状切除術 | 爪の端を部分的に切除し、爪母(爪を作る組織)を処理することで、爪の食い込みを根本的に解消します。炎症や感染を伴い、他の治療が難しい場合に適応となります。 | 保険適用 |
| 矯正術 | 特殊なワイヤーやプレートを装着し、爪の湾曲を時間をかけて平らな状態に近づけます。主に変形が主で、炎症や感染が少ないケースに適応されます。 | 自由診療 |
2. 炎症・感染を伴う場合の対応
炎症や化膿といった感染症状を伴う場合は、まず感染をコントロールする必要があります。
このようなケースでは、炎症を抑えるための処置や投薬を行い、その上で、痛みの原因となっている食い込み部分を改善するために外科的手術を選択することがあります。
3. 当院での矯正術について
当院で行っている矯正術の選択肢はテーピング法、ガター法などあります。その一つとして、マルホ株式会社の提供する「巻き爪マイスター」を使用することがあります。
この治療法は、形状記憶合金の特性を利用した超弾性ワイヤーを爪に装着し、その張力によって巻き込んだ爪を徐々に持ち上げ、平坦な形に矯正していく方法です。
矯正術は自由診療となりますが、痛みが少なく、日常生活を送りながら治療を進められるというメリットがあります。患者様の症状とご要望に合わせて、ご提案させていただきます。
【受診の推奨】
巻き爪や陥入爪は放置すると悪化し、歩行困難や感染を引き起こすことがあります。「痛い」「食い込んでいる」と感じたら、症状が悪化する前に一度ご相談ください。
巻き爪矯正(自由診療)料金表
当院で行っている巻き爪矯正術にかかる費用は、以下の通りです。
1. 初診時費用(装具取り付け時)
装具の取り付けと初回の処置、材料費が含まれます。
| 費用項目 | 内容 | 料金(1趾あたり) | 備考 |
| 初診料 | 初回の診察費用 | ¥3,000 | 処置の有無に関わらず発生 |
| 手技料 | 装具取り付けに関する技術料 | ¥1,000 | |
| 装具材料費 | 巻き爪マイスター材料費 | ¥4,000 | 1趾ごとに発生 |
| その他材料費 | リネイルゲル材料費 | ¥4,000 | 1趾ごとに発生 |
| 合計 | 初診時総額 | ¥12,000 | (初診料込み、1趾の場合) |
2. 再診時費用(処置・調整時)
装具の経過観察や調整、または再塗布のみを行う場合の費用です。
| 費用項目 | 内容 | 料金 | 備考 |
| 再診料 | 診察・経過観察費用 | ¥1,000 | 処置の有無に関わらず発生 |
| 手技料 | 装具の調整・処置に関する技術料 | ¥1,000 | |
| 材料費 | 継続使用中の装具代 | ¥0 | (装具の破損・紛失がない場合) |
| 合計 | 再診時総額(処置のみ) | ¥2,000 |
